今、最先端の毛髪再生治療として学会でも注目を集めている治療法があります。それが、幹細胞抽出因子注入療法です。なぜ、注目を集めているかというと、この療法が最先端の医療分野である「再生医学」の考えを取り入れた治療だからなのです。

この幹細胞抽出因子注入療法は、世界数か国の共同研究で開発された治療法ですが、エビデンス(医学的な根拠)がある治療法で、きちんとした医療機関でしか施術を受けることができません。エステや民間療法などで行われている、治療効果が実証されず(エビデンスが確立されていない)リスクが高い治療疑似行為とはまったく異なるものです。

ミノキシジルは、初め高血圧の治療薬として使われていましたが、薄毛や禿げの治療効果が認められるようになって育毛剤として使われるようになった薬です。

ミノキシジルは、表皮化細胞の増殖や繊維化細胞の増殖、血管拡張などの作用があることがわかっていますが、こうした働きによって薄毛や禿げに効果的な育毛剤として使われています。

しかし、このミノキシジルには副作用もあるため、医師の指導のもとで正しく使用することが望ましい育毛剤です。女性の脱毛症にはフィナステリドは適応しないケースもあるので、ミノキシジルが治療薬として効果を発揮することが多く見られます。しかし、医師の指導のもと正しい処方で安全性の高い方法で利用することが望ましいことは覚えておきましょう。 

脱毛症(薄毛、禿げ)治療においては、まず脱毛症が男性型脱毛症(AGA)と特定できるかどうかを診断するために、初めに簡単な遺伝子解析を行う方法があります。遺伝子解析という言葉を聞くと、仰々しく思われる方もいらっしやるかもしれませんが、検査は簡単で、毛髪を数本程度抜くだけです。この毛髪を専門の検査機関で遺伝子解析し、男性型脱毛症になりやすい体質か、なりにくい体質化を判定
します。

この遺伝子解析を行うと、正確に脱毛症のタイプを判定することができるので、もっとも的確な治療を行うことが可能になるのです。

男性型脱毛症(AGA)治療の薬を飲み続けていても、別の症状である場合は、「百害あって一利なし」ということにもなりかねません。まずは、「どんな症状なのか」をきちんと見極めることが、正しい治療法を選ぶために大切なのです。

円形脱毛症は十円王ぐらいの大きさで脱毛斑ができる病気で、皮膚疾患の中ではさはど珍しいものではありません。年齢・男女を問わないで、発症する疾患です。

脱毛斑は一つだけできることもあれば、いくつもできることもあります。また、頭髪全体に脱毛斑ができて毛が全部抜けるようなケースや、まれに身体の体毛が全部抜けることもあります。また、これはなかなか治りにくいのですが、髪の生え際加悦にそろって帯状に抜けるような症状もあります。

円形脱毛症は、そのまま放匠しておいても時間がたてば自然治癒することもあるのですが、一方で長期間症状が継続することや脱毛の範囲が増えることも少なくないので、脱毛斑ができたことに気づいたらなるべく早く治療を検討なさることをお勧めします。

原因についてはストレスとの関連が大きいとも言われてきましたが、現在では自己免疫の異常が引き起こす症状ととらえることが一般的です。メカ三ズムとしては成長期の毛根がリンパ球の炎症によってダメージを受けて、それが原因で毛髪が抜けていくのです。

こうした円形脱毛症に対して、クリニックでは紫外線を使ったPUVA療法や円形脱毛症治療専用の医療レーザーで治療を行っています。

「他の病院で治らなかった」、あるいは「安全性の高い治療を希望する」方などに好評をいただいている治療なので、円形脱毛症で悩んでいる方は一度来院なさって相談してみてはいかがでしょうか。

前にあげた男性型脱毛症や女性のびまん性脱毛症以外にも、頭皮のトラブルや血流障害によって一時的に脱毛が起こる場合があります。

急激に抜け毛が増えるなどの症状があれば、放置や自己流の判断をしないで、早期に専門医の治療を検討することをお勧めします。

精神的なもの(過度のズトレズ)

ストレスをため込むと、食欲減退や睡眠不足、頭痛、便秘、下痢、肩こりなどいろんな症状が起こることがあるのはご存知の方も多いと思います。脱毛もまた、ストレスが原因となって起こることがあります。

ヘアーチェンジレーザーや身体の免疫力を上げるための光線療法、薬を使った体質改善などで症状が好転する場合があります。

血流障害によるもの(食生活の乱れや間違ったダイエット、鉄欠乏性貧血など)

食生活やきちんと栄養をとっていないと頭皮に栄養がいきわたらなくなり、毛の成長に必要な栄養分も不足します。特にヘアサイクルで、休止期になって抜け毛が起こり、次に新しい毛が生えるときに栄養が足りないと、次第に髪は薄くなっていきます。

サプリメントなどによる栄養指導、医療ダイェットヘの切り替えなどによって症状が好転する場合があります。血流障害が原因と考えられる身体の免疫力の低下が起こると、風邪やインフルエンザなどにもかかりやすくなるので、自覚がある方は早めに改善を心がけることをお勧めします。

病気によるもの(甲状腺の疾患-橋本病・バセドー病)

髪が薄くなって治療に訪れた方を診察してみると、甲状腺に開運する疾患が見つかることがあります。橋本病は、自分の甲状腺を異物と認識して抗体が攻撃し、甲状腺機能の低下をもたらす病気です。またバセドー病は甲状腺機能先進症の一つで、女性に多い病気です。

こうした疾患によって脱毛が起きた場合は、疾患そのものの治療も必要なので、脱毛の治療と並行して、疾患の治療を行うことをお勧めします。

薬物の副作用によるもの(抗がん剤やピルなど)

抗がん剤やピルなどの薬の副作用で脱毛が起こる場合があります。薬物による副作用の場合は、そうでない場合とは異なる治療が必要となるので、治療前のカウンセリング・問診のときは、忘れずに飲んでいる薬や飲んでいた薬、治療中や治療歴などを医師に伝えることが重要です。

頭皮のトラブル(脂漏性皮膚炎など)

フケが多い方や脂っぽい髪の方は、脂漏性皮膚炎など細菌による炎症が薄毛や禿げの原因となっていることもあります。

こうした頭皮のトラブルが原因となっている場合は、まず皮膚疾患の治療が優先となります。皮膚疾患の治療のめどがついてから毛髪再生の治療に移行していきます。

パーマやヘアーカラーなどによるもの

パーマ液やヘアーカラーに使う溶剤には、刺激が強いものが少なくありません。皮膚が薬品に弱い方の場合や、短期間にパー了マヘアーカラーを繰り返しか場合、頭皮が薬品によって炎症やアレルギー反応を起こすことがあります。このトラブルが原因となって脱毛症のようになることがあるのです。

こうした場合もまず、炎症やアレルギー反応の治療をしてから、毛髪再生治療を行います。 

女性によくみられる脱毛症で、生え際からてっぺんにかけて、中心部に薄毛や脱毛が広がっていく症状です。

このびまん性脱毛症といわれる症状は、原因からいくつかに分けることができ、それぞれにあった治療法を行うことが必要となります。

まずは、先はど説明した男性型脱毛症である場介で、これは先はど述べたように幹細胞抽出因子注入療法やミノキシジルなどの薬学的な療法、頭皮の新陳代謝を促すヘアーチェンジレーザーなどを組み合わせる治療が最も効果的です。

次は女性ホルモンのバランスが崩れたときに発症する脱毛症です。第二次性徴以降、女性らしさをもたらす女性ホルモンの一つにエストロゲンがあるのですが、これが妊娠・出産や、更年期になると減少することが原因となって薄毛が起こると考えられています。

また、最近では「若年性更年期障害」と呼ばれる20代~30代など、まだ更年期になるには早い年齢で卵巣機能が低下してホルモン分泌が減少する症状が引き金となって、脱毛が発症することもあります。この場合の治療は、ミノキシジルなどの薬学的な療法、頭皮の新陳代謝を促すヘアーチェンジレーザーが効果的です。

最後に60代以降の方に見られるびまん性脱毛症をあげておきましょう。この症状は、老化によるものと考えられる場合が多いのですが、この場合も ミノキシジルなどの薬学的な療法とヘアーチェンジレーザーが効果的です。 

男性型脱毛症(AGA、Androgentic Alopecial)とは、およそ男性の三人に一人は発症する、もっとも一般的な脱毛症です。男性に多い症状なので「男性型」と呼ばれていますが、女性にも発症する脱毛症で、男性との比較では女性の発症者の数は少ないものの特に珍しくはありません。女性の場合は男性型脱毛症ではなく、びまん性脱毛症と呼ばれることもあります。

男性の場合、この脱毛症が起こる部位は、前頭部と頭頂部の部分、つまり生え際と頭のてっぺんの部分から禿げてくるという特徴があります。また、女性の男性型脱毛症の場合では、生え際からてっぺんにかけて中央の部分から禿げてくることが多いことが分かっています。

この男性型脱毛症は、この症状になりやすい体質とそうでない体質があることが分かっています。私は患者さんがこの体質かどうかは、髪を数本抜いて行う遺伝子検査でチェックしています。

この男性型脱毛症は、先はど説明したように、ヘアサイクルが短い毛、つまり成長期が短いため、細い毛や産毛のような毛の割合が増えてしまうため全体として薄毛になっにいきます。こうした原因として、男性ホルモンの1種であるテズトロンの代謝物であるDHT(ジヒドロテズトステワノ)が、毛の成長を妨げることにあることがわかっています。

女性の男性型脱毛症場合は、血中のテズトロン濃度は男性の20分の1から10分の1と言われていますが、やはりテズトロンが代謝物のDHTとなって毛の成長を妨げて、ヘアサイクルが短くなって発症するのです。

それでは、なぜ遺伝子検査によって、男性型脱毛症かどうかが判断できるのかを説明しましょう。それは、男女を問わず、ジヒドロテズトズテロンに対して感受性が強い (男性型脱毛症になる)体質と、感受性がない(男性型脱毛症にならなない)が遺伝的に決まっているからです。遺伝子検査によって、ジヒドロテズトズテロンに対しての感受性が判断できるので、その人が男性型脱毛症かどうかを判断できるのです。

この男性型脱毛症は、20代後半ぐらいから症状が進行していくことが多いのですが、早い人では10代から髪が薄くなっていくこともあります。

  • 毛か細くなってきた
  • 毛が柔らかくなってきた
  • 生え際があがってきた
  • 頭のてっぺんの部分が薄くなってきた
  • 髪のボリュームがなくなってきた
  • 抜け毛が増えてきた
  • 髪や頭皮があぶらっぽい
  • フケが多い

などの症状を自覚したら、この症状である可能性があります。

男性型脱毛症は、一度薄毛の症状があらわれると持続的に症状が進行していきます。どの段階でも治療は可能ですが、早期の症状が進行していない状態のはうが治療期間は短く、治療効果も高くなります。

治療方法としては、毛髪再生治療として注目を集めている幹細胞抽出因子汪入療法、フイナステリドなどの薬学的な療法、頭皮の新陳代謝を促すヘアーチェンジレーザー、植毛レーザーなどがあります。

スキンケアクリニックでは、患者さんの症状や体質に合わせて、これらの中からベストな治療法を組み合わせる総合的な治療で高い治療実績を上げています。

同じ毛の本数であっても、二〇代のはしめまで太く硬かった髪が、年齢を経ていくにつれて細く柔らかくなっていくことがあります。さらに、薄毛が進んで細い毛が産毛のように頼りなく見えにくい毛となっていくこともあります。太い毛と同じ本数の細い毛や産毛が生えていても、頭髪全体のボリュームはとても少なく見えるのです。特に男性型脱毛症(AGA)では、この傾向があります。こうした症状は、先はど説明したように、成長期間が短くなることが原因となって起こります。

男性型脱毛症では、成長期が数ヶ月~一年ぐらいと、通常の2~7年と比べると 極端に短くなるため、本数自体は多くても、細い毛や産毛のような毛がはとんどとなってしまい、いわゆる禿げた状態に見えるのです。

また薄毛は、ヘアサイクルが短くなることとともに、加齢による老化や男性ホルモンによって新陳代謝が悪くなり、栄養が十分いきわたらなくなることにも起因します。毛の成長が阻害されていくと、退行期・休止期のあとに抜け毛があっても次の成長期が訪れない―つまり新しい毛が生えてこなくなってしまい、毛髪の数が少なくなってきます。

さて、少し繁雑になってきたので、ここでこれまで説明した脱毛症のメカニズムについて整理しておきましょう。

まとめると、薄毛や禿げといわれる脱毛症とは、

  • ヘアサイクルが短くなる(早く抜ける)
  • 太い毛か細い毛や産毛に変わっていく
  • 新しい毛が生えてこない(本数が減る)
  • 毛の成長(伸びること)が遅い

四つによって起こるのです。四つのうち、脱毛症ではいくつかが複合していることも多いのです。 

10万本ある髪の一本一本には、それぞれの成長サイクルがあります。その成長サイクルは、成長期(約2~7年)・退行期(約二週間) ・休止期(約三か月)と三つに分けることができます。毛は成長期のあいだ伸び続けて(一ヶ月で約一センチメートル)、退行期・休止期になると伸びるのをやめて、やがて抜け落ちていきます。

頭髪は通常一日平均で100本(三ヶ月で毛髪全体の1割にあたる約一万本)が抜け落ちていっています。この抜け落ちたところから、また新しい毛が生えていくのですが、こうして生えて、成長して伸びて、また抜け落ち、新しい毛が生えるという循環を周期的にとらえることができます。この生えてから次の新しい毛が生えるまでをヘアサイクル(毛周期)と呼んでいます。毛周期は健康な髪でヘアサイクルは、だいたい五~七年ぐらいです。

こうした毛一本一本のヘアサイクルは、それぞれずれていて、頭髪全体で10万本あっても、そのなかには、抜け落ちた前の状態や生え始めの状態の毛もふくまれているのです。

この毛髪サイクルは季節によって多少の変動があります。つまり、紫外線が強い夏には頭部を守るために髪の量が多く(成長期の髪の割合が多く)、紫外線か弱い冬の期間には髪の量が少なく(成長期の髪の割合が少なく)なるのです。夏が終わると、急に抜け毛が増えるという経験をしたことがあるかもしれませんが、それにはこんな理由があったからなのです。

このヘアサイクルが短くなると―即ち、退行期間や休止期間は変わらず、成長期間だけが短くなるとI頭髪全体として見た場合、十分に成長した髪の数が生え始めの毛の数に対して少なくなっていきます。つまり、成長していない生えかけの毛や抜け落ちた毛の割合が多くなるために全体として薄毛となってしまうのです。

人の全身には約500万本の毛が生えています。そのなかで、頭髪は約10~15万事と言われています。東洋人は太くて硬い髪が多いので、平均して約10万本ぐらいだと考えられています。それでは10万本の髪の一本一本はどうなっているのか、簡単に見ていきましょう。

毛は皮膚に付属する器官です。植物を地下にある根と地表に出ている茎や葉、あるいは花に分けることができるように、毛も皮膚に埋まっている毛根と外に出ている毛幹に分けることができます。

毛抜きなどで抜いた毛を見たことがある方はおわかりでしょうが、毛根は毛包という袋に包まれています。この毛包には皮脂腺があって、そこから皮脂が分泌されています。毛の根元にあたる部分は丸く膨らんでいて、毛球と呼ばれています。この毛球の中に毛乳頭があります。

この毛乳頭を取り囲むように毛母細胞がありますが、ここに毛乳頭にある毛細に皿管から血液に含まれた栄養が運び込まれ、この栄養を使つで細胞が分裂を繰り返して、髪は成長して伸びていっているのです。